盗聴器を発見したら、盗聴器を取り外しするための資格はある?
「自分は有名人ではないから、盗聴被害とは関係ない」そう思っていませんか?
実は、盗聴は誰でも被害にあう可能性がある犯罪です。
なぜなら、日本においては、盗聴器を売ったり買ったりすることは、法律違反ではないからです。
そのため、どんな人でも、盗聴器を気軽に入手してしまうことができます。万が一の際の対処に困らないようにするために、盗聴器を見つけてしまった場合の取り外し方を紹介していきます。
「見つけたら取り去って捨てたらいいんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、そうではありません。場合によっては、「自分で取り外してはいけない」盗聴器もあるのです。
盗聴被害は誰もが遭う可能性のある犯罪ですから、この機会に盗聴器の取り外しに関する基本的な知識を身につけておいてくださいね。
盗聴器の取り外し方。自分で発見した場合
「盗聴器を家のなかで発見してしまった」。そんなとき、あなたならどうしますか?
まず、大切なことは、慌てて取り外さないこと。盗聴器が家にしかけられているなんて気持ちわるい。一秒でも早く取り外したい、という気持ちはわかります。ですが、「あ、こんなところにあった!」などと発言している声を犯人は盗聴器で聞いているのかもしれないのです。できるだけ落ち着いて、言葉に出さないようにしましょう。
そして、次に、取り外す必要があります。
ですが、配電盤、コンセント内部、電話機、電話回線などに取り付けられた盗聴器は取り外しに資格が必要なこと、なんらかの事件性がある可能性があることから、自分では取り外さずに、警察に通報しましょう。
警察には電話回線などに取り付けられた盗聴器を取り外すことができる資格を持っている人がいますから、その方に取り外しを依頼しましょう。
また、警察に盗聴器を見つけたいきさつなどを報告しましょう。たとえばストーカー被害などが考えられる場合は、警察に相談しましょう。昔は、ストーカーという言葉が知れ渡っていなかったために、警察に相談しても軽くあしらわれることが多かったようです。
ですが、現在はストーカー犯罪の認知度も高まっていますから、まずは一度警察に相談しましょう。
被害が大きいと予測される場合には、一時的に避難するシェルターや民間の支援団体などを紹介してもらえる可能性があります。
盗聴器の取り外し方。盗聴器発見業者が発見した場合
「なんとなく、盗聴されている気がする」という場合に頼れるのが盗聴器発見業者です。
盗聴器発見業者が盗聴器を発見したら、通報も含めた適切な処理をしてくれます。
盗聴器発見業者には、通常、電話回線などに仕掛けられた盗聴器も取り外せる資格を持った人が常駐しているため安心です。
ただし、盗聴器の調査と、取り外しが別料金になっている盗聴器発見業者もありますから、注意は必要です。盗聴器発見業者に依頼するほどでもないけど、盗聴器が仕掛けられているか不安だという場合は、盗聴器発見機をネットなどで購入して調べてみる、というのも一案でしょう。
目視で確認する場合は、電話機やコンセントまわり、家具の裏、置き時計など、仕掛けられやすい場所をまずはチェックしてみましょう。
盗聴器取り外しのために必要な資格とは?
次に、盗聴器を取り外すために必要な資格についてもチェックしておきましょう。
盗聴器を取り外すためには、電気通信設備工事担任者または、電気工事士資格が必要なことがあります。
たとえば、「電話回線・コンセント内部・電話機」などに仕掛けられている
盗聴器を取り外すためには、国家資格が必須です。
参考:電気工事士の資格と範囲 _ ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
他にも、電話機に仕掛けられた盗聴器を取り外すためには、AI・DD第三種電気通信設備工事担当者の資格を持っている必要があります。
これは、NTTなどの、他者の回線を利用している通信を間違ってショートさせてしまうおそれがあるためです。きちんとした資格を持った者が対応することで、賠償責任の発生を防ぐことができます。
また、コンセント内部に設置された盗聴器を取り外すのは、第二種電気工事士の資格者でなければいけません。第二種電気工事士は、お店や自宅内の電気設備設置や配線を行うために必要な資格で、盗聴器の取り外しにも有効です。
まずは警察に相談を!
ここまで、電話機やコンセント内部に設置された盗聴器を取り外すためには国家資格が必要である、ということを説明してきました。
ですが、こういった取り外しが難しい場所に設置するのは、取り付けるのも難易度が高かったりするため、そう多くはない、というのが現状です。取り外し困難な場所に設置するのは、設置する側にも知識が必要になるためです。
実際によく使われる盗聴器は、置き時計型のもの、ぬいぐるみ型のものなど、その場にポンと置いておくだけで
使用できるものの方が圧倒的多数です。そして、こういった置き型・雑貨偽装タイプの盗聴器であれば、撤去に資格は必要ありません。
「これは取り外していいものだろうか? それとも国家資格が必要なもの?」と迷ったらまずは警察に相談してみましょう。
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